Statement
夏の暑気を払う納涼作品展。地域にゆかりのある三遊亭圓朝の怪談落語「死神」を踏まえた物語仕立てで、幽霊画や怪談掌編をお楽しみください。
この世とあの世の境に一軒の画廊があるという。明かりのない、漆黒の闇に包まれた画廊だ。
闇の中では作品を見るために蝋燭の火が必要になる。それもただの蝋燭ではだめだ。人間の「寿命」を燃やす蝋燭でなければいけない。
この画廊にある絵や人形は、幽霊やら怪談やら、そういった恐ろしいような、悲しいような作品たち。見た人が怖気のあまりに寿命を縮め、その縮んだ蝋燭の分だけひときわ明るく火が灯る。それでようやく作品をじっくり見ることができる。そういう場所なのだ。
ほら、今日もこの生と死の境へ蝋燭を手にした者が迷い込んでくる。ゆっくりとご覧になるがいい。蝋燭が消えるまで……。
Gallery 幻 のある谷根千地域は、多くの文人に愛された街ですが、その一人に落語中興の祖・三遊亭圓朝がいます。「牡丹燈籠」「真景累ヶ淵」「死神」などの作者である怪談の名手・圓朝は、幽霊画の蒐集家でもありました。彼のコレクションは菩提寺である谷中・全生庵に収められ、毎年8月に公開されています。全生庵は弊廊から徒歩5分ほど。勝手ながら、あわせて楽しんでいただける展示になれたらと企画しました。
文豪・谷崎潤一郎は随筆『陰翳礼讃』の中で、日本や東洋の美意識としての「陰翳」を称揚しました。煌々と照らされた白く明るい展示空間とはまた違った、闇にしっとりと佇むような美。薄明かりと薄暗がりが朦朧と混じり合い、見えるものと見えないものとが地続きになって想像を広げる。幽霊について考えることは、美意識を考えることなのです。
"昔から日本のお化けは脚がないが、西洋のお化けは脚がある代りに全身が透きとおっていると云う。そんな些細な一事でも分るように、われ/\ゝの空想には常に漆黒の闇があるが、彼等は幽霊をさえガラスのように明るくする。" ——谷崎潤一郎『陰翳礼讃』より
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販売期間:8月16日(日) 22:00 - 8月23日(日) 21:00
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明智竜之介
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夕力夕゛ヨウ
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